謹賀新年2010

泡盛の杜管理人

2010年01月01日 12:25

本年もよろしくお願いいたします。

さて、今回の泡盛は、正月ということもあり、ちょっとプレミアムな泡盛です。
本当はこの泡盛、年末に飲んでしまったのですが。
今帰仁酒造の泡盛です。
古酒造り専用の泡盛です。

今帰仁酒造 古酒造り専用新酒
44度。



沖縄に通い始めた4年ほど前に購入し、自宅の納戸に眠らせていたものですが、我慢できなくなりついにあけてしまいました。もう一本あるのでそちらはもう少し寝かせておきます。度数は44度と少し高めですが、古酒にするために長期保存するプロセスでアルコール分が飛んでしまうため、高めの方が向いています。

今帰仁酒造は、古酒を得意とした酒造所であり、商品の中にも古酒が多くあります。

今帰仁(ナキジン)は、本島北部で夏にはスイカが採れますね。

古酒(クース)は、新酒ではみられない独特のマイルドさがあり、熟成するほどにまろやかさが深くなってきます。
最初から古酒を購入するのも良いのですが、家でじっくりと熟成させるのもまた楽しみの一つですね。
泡盛の飲み方は原則として水割りがお勧めなのですが、古酒に関しては、ストレートやロックでちびりちびりとしっかりと味わいたいです。
カラカラなどを使うとなお良いでしょう。
泡盛には大きく分けて熟成期間が3年未満の一般酒と、3年以上の古酒(クース)があります。
焼酎などと同じ仲間の蒸留酒である泡盛は出来たてでは味も香りも強く、普通の一般種でも出荷までに3ヶ月から1年ほど熟成させてから出荷されます。
新しい泡盛もさわやかな風味がよいのですが、熟成期間が長ければ長いほどトロみがでて、香りも熟せされて舌先でまとわりつくような風味が生まれてきます。カラメルを感じさせるような独特な甘みが出てきます。

樽や瓶でなく、瓶詰めされた後でも熟成が進むのが泡盛の特長ですね。
元々、古酒は古くからの沖縄文化の特徴でもあります。
500年以上も前に沖縄に伝わった泡盛ですが、戦前は100年以上の古酒も存在していたといわれています。

本当は、瓶で熟成し、次から次へと継ぎ足して楽しみたいのですが。手軽に瓶で購入した泡盛をそのまま放置しておくだけでも熟成されます。瓶で古酒を造るにはちょっとしたコツがいるようで、失敗すると数年後に飲もうとしたときに中身がすべて蒸発してしまって空だった(泣)なんてこともあるようです。

こういった泡盛独特の手法を仕次といいます。
なので、皆さん酒屋さんで泡盛を購入する際には、なるべく新しいのではなく古い瓶を選ぶことを強くお勧めします。

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