泡盛「白百合」
久々に泡盛の紹介です。池原酒造の白百合です。
石垣市大川の静かな住宅街に酒造所を構えています。創業当時からの変わらず、全作業を手作り。古き懐かしい味を老夫婦だけで守り続けています。
地図はこのあたり。
最近の泡盛は、このように瓶詰めされた年月日が記載されています。これはユーザーとしては非常にありがたいですね。ご存じの通り、泡盛は、瓶詰めされてからも寝かせることによって熟成し古酒となります。
ワインと同じように、長期保管する楽しみがあります。
この酒造所は家族経営です。
よって、銘柄もこの白百合と赤馬という2種類のみです。
創業は昭和26年。唯一の機械的な作業は麹の温度管理のための扇風機だけだそうです。
ラベルにもこのように、手作り泡盛と書いてあります。
良い感じですね~。
そういえば、最近泡盛に関するある本を読んでいて知ったこと。
泡盛のビンのラベルは未だに手作業で一つ一つ貼っている酒造所が多いそうです。もちろん一方で、大規模工場で大量生産しているところもあります。手作業でラベルを貼っているか機械作業かを簡単に見分けるコツ。
一升瓶というのは、二つのガラスを貼り合わせて造るため、必ずビンの2箇所に貼り合わせた跡が残っています。手作業でラベルを貼っている場合、このガラスの継ぎ目がラベルにかからないようにきちんと左右によけています。一方機械作業ではここまでみわけられないのでラベルがガラスの継ぎ目に引っかかっていたりとバラバラです。
お店で並んでいるのを比べるとよくわかりますよ。
ところで、この池原酒造。かなり小さな酒造所なので家族経営とでもいうか、かなり手作業です。
もちろん、大きな工場で機械化された酒造所を悪いとは決して思わないですよ。
泡盛を広く普及させるためには安定した品質の定量供給が大事ですからね。
かといって、この池原酒造のようにかたくなに手作業にこだわる酒造所があっても良いじゃあないですか。
天然醸造のせいかどうか解りませんが、一言で言えば、土臭い(良い意味で)、悪くいえば癖が強い泡盛です。手作業の泡盛造りで、安定した味を出すのは難しいんでしょうね。
それほど流通していないはずなのになぜか、関東地方某県のホームセンターで売っていました。
1升瓶で約2500円ぐらい。かなり良心的なお値段でしょうね。
お勧め度:泡盛初心者にとっては2点。泡盛通と思っている方には4点。泡盛を飲み慣れていない方にはあまりお勧めできません。でも自分的にはこういう素朴な風味の泡盛もまたけっこう好きなんですが。
好みとかの問題ではなく、癖がかなり強いです。辛口。
30度の他に、43度のもあるようです。
一部のブログとかで、泥臭いとかむちゃくちゃまずいとか表現されているのを目にしますが、そんなに悪い泡盛じゃないと思いますよ。確かに癖はかなり強いですが。というか、この泡盛を飲んでそういった表現しかできない方が、泡盛の良さを解っていないんじゃないかと思いたくなってしまいます。
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