島豆腐とアンチョビー
スクガラス豆腐が食べたかったのですが、お土産で買って帰ってきたのは、島豆腐だけでした。
冷蔵庫のなかをあさっていたら、アンチョビーがあったのでそれで代用してみました。
スクガラスというのは、アイゴの稚魚を塩辛にしたもので、これを島豆腐の上に載せて食べるのがスク豆腐もしくはスクガラス豆腐です。
本物は
こんな感じ。
上の写真と見た目は結構違いますが、味はそれなりに似ていました。どちらも塩気が強いサカナですので。結果としてはまあまあといったところでしょう。
スクガラスとはアイゴの稚魚を塩漬けにしたものです。うちなーぐち(沖縄弁)で、アイゴのことを「スク」、塩辛を「ガラス」といいます。合わせてスクガラスです。
スクは不思議な魚で、旧暦の6月1日、7月1日、8月1日前後の大潮に近い日に群れをなして押し寄せてくるのですが、その理由は謎に包まれたままのようです。この日をねらったようにやってくるみたいです。当然漁師もそれを知っていて、それに合わせて漁をするそうです。
スクは外洋にいるときはプランクトンを食べ、リーフ(暗礁・砂洲)に入ると浅瀬に生えている藻を食べるようになりますが、藻を食べたとたんにハラワタが臭くなって味も落ちてしまうため、リーフに入る前に獲らえようと、猟師はもちろん、港の近所の一般の人たちも漁に参加します。
スクはビンの中で醗酵することによって、独特のうまみをかもしだします。また、発酵している間にタンパク質がペプチドになり、整腸作用のある乳酸や旨味成分が増え、脳の老化予防に良いといわれています。さらに、小魚のカルシウムを丸ごと摂ることが出来るので健康にもいい一品です。
塩味が濃いめで、島豆腐に乗せて食べ流野が一般的です。こういうたぐいのものは酒の肴としても最高ですね。お酒が進むこと間違いなしです。
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